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Ubuntu 日記

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「維新という妖怪の」正体は・・・









「維新という妖怪の」正体は・・・


「維新という妖怪の」正体は格差を分断に転化し、さらに組織化に成功したこと
公開日:2022/03/01 06:00 更新日:2022/03/01 06:00


 昨年10月の衆院選で日本維新の会とその中核を担う大阪維新の会(以下、維新と略す)は、前回総選挙の11議席から41議席へと“躍進”し、一躍全国からの注目を集めている。10年以上にわたって大阪の地方政治を牛耳り、橋下徹氏というタレント政治家に率いられた、ある種キワモノ的な政治勢力というイメージの強い維新ではあるが、その“ひとり勝ち”とも言えそうな“躍進”に「維新って何者?」「なぜ、そんなに強かったの?」という疑問が湧き起こったのも不思議ではない。

 維新の本拠地たる大阪ではいざ知らず、お隣の京都や神戸ですら、大方の人びとにとって維新は未知なる存在だ。それどころか、「貧困と格差に喘ぎ、現状打破を求める若年貧困層の支持を集めている」などという都市伝説めいた謬説がまことしやかに流布されている。マルクス・エンゲルスの「共産党宣言」ではないが、「一匹の妖怪が大阪を歩き回っている─維新という妖怪が」といったところだ。

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 3年ほど前に発表した「維新政治の本質─その支持層についての一考察─」(「住民と自治」667号=自治体問題研究所)という論考がにわかに注目を浴び、本紙の「注目の人直撃インタビュー」(2021年12月3日付)に取り上げていただくことともなったのだが、筆者はこの間、この「維新という妖怪」の正体を見極めようと努めてきた。その成果は、「維新政治の本質─組織化されたポピュリズムの虚像と実像」(あけび書房=3月3日刊行予定)という近刊にまとめたところでもある。

 筆者の見極めた「維新の正体」とは、巷にはびこる都市伝説めいた「定説」とは真逆といっても良いものだ。維新とは、「新自由主義的『改革』により、自らが絶望的なまでに拡大してきた貧困と格差を深刻な分断へと転化し、その分断を繰り返される選挙を通じて固定化し、組織化することに成功したモンスター的集票マシンにほかならない」というものである。そして維新が組織化し、固定化することに成功した支持層とは、税や社会保険料などの高負担に不満を募らせ、自分たちの払ったお金を食い潰す「年寄り」「病人」「貧乏人」への敵意や憎悪をあおられた「勝ち組」意識を抱く中堅サラリーマン層や自営上層の人びとにほかならない。意外に思われる向きも多かろう。本連載を通じて、大方の疑問を解き明かしていきたい。(つづく)

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つづく




































































































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